ゼミについて

(夜間主総合プログラムに設置)

イノベーションのためのファイナンス戦略
Global Leader’s Perspectives on Financing of Innovation


 

■テーマ

ビジネススクールで学ぶべき経営に必要な共通言語は多岐にわたっています。
しかし、今後経営者を目指すにあたり最も身につけるべき共通言語は「ファイナンス」と「英語」であると断言します。
戦略、マーケティング、組織・人材などをいくら学んでも、この「ファイナンス」と「英語」という基礎体力が十分でない場合、残念ながら経営というフィールドに立つことは許してもらえません。

たとえば、従来までの日本の実務家はシリコンバレーなどの海外で真剣勝負をしようとしても、彼らの英語力及びグローバル・スタンダードなビジネス・ルール(投資契約、企業価値評価になどに関するゲームのルール)の理解が不十分\なため、お客さん扱いされる場合がほとんどでした。
そのため、日本というニッチを短期的に武器にするしかなく、グローバルの真剣勝負の舞台からはすぐに撤退し国内回帰してしまうのが常でした。
しかしながら、21世紀も20年近くが過ぎ、「英語はお客さんレベルだけど、日本というニッチで頑張ります」ではもう通用しません。
このゼミでは、このギャップを埋めたいと考えています。

テーマは、イノベーションに必要なゲームのルール、例えば、

  1. ベンチャー・キャピタル(VC)との投資契約
  2. コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)の組織形態
  3. 大企業のオープン・イノベーションにおける問題点
  4. 内部資本市場問題(イノベーションのジレンマを超えた効率的な社内リソースの配分問題)
  5. ⑤コーポレート・アクセレレーター

等々ですが、これらには限りません。
オープン・イノベーションからどうベネフィットを得ることが出来るのか、そのための企業の境界領域での活動がテーマになる場合が多いです。

また、それらのゲームのルールを理解していく過程で、イノベーションの最新の内容自体(AI, FinTech, 創薬、メディカル・デバイス等々)への理解も深まります。
ベンチャーキャピタリストと小1時間でも話すチャンスがあれば、今何が旬のイノベーションなのか、かなりの部分が把握できてしまいます。

当ゼミは、経営者として学んでおかなければならない2つの共通言語の修得及び最新のイノベーションの内容の把握を通して、皆さんに経営者としてグローバルに戦うために普通に必要な道具をしっかり使いこなせるようになっていただきたいと思っています。

 

■特色

MBAのゼミですので、アカデミック及びテクニカルな詳細を追求するよりも、実務家として日本以外のグローバル・リーダーが普通に理解している上記のようなissuesの整理に主眼を置きます。
いずれのトピックも、日本以外で何が起こっているのかを知っておかないと大筋を見誤ります。
これまでのグローバルなゲームのルール(及び日本のローカル・ルール)を押さえた上で、新しい問題に対応できる力の醸成を目指します。
「グローバル・スタンダードでかつ実践的」な学びをゼミの目標とします。

 

■プロジェクト研究論文に求めるもの

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新聞、その他のメディアなどで当然と思われていることに疑いの目を向ける姿勢を歓迎します。世の中は答えがはっきりしないissuesだらけですので、オリジナルな問いを発していただくことから始めましょう。

また、テーマについてはファイナンスの狭い範囲に限定する必要は全くありません。
今後のキャリア展開を見据えて、ご自身が世界を(日本を、あるいは、今属している組織を)何らか変えようとするときに助けになるようなテーマで納得のいくPPの作成をサポートします。

 

■ゼミのメンバー構成の方針

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「世界を、日本を、こう変えたい」「組織をこう変えたい」「自分はこれを実現したい」というような具体的な志をお持ちの方であれば、どなたでも大歓迎です。
セクター、専門分野は問いません。ファイナンスの専門知識や金融業界での経験は一切問いません。
多様な背景を持った皆さんによる闊達な議論を望みます。現ゼミ生のバックグラウンドも多彩です。

 

■その他

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ゼミ生の方々から飲みに誘われたら、断れません。
また、最近offではまっているものは、テニスとワインです。
それから、ゼミのoffプロジェクトとして、山梨県で稲作プロジェクトをやっています。
収穫後は、毎年その自作の米を皆で食する “Rice Party”を開催しており大変好評です。
WBSで培うべきもののうち、「質の高い人脈」は無視出来ないでしょう。
ヨコだけでなくタテ、個人レベルだけではなく家族レベル、のつながりも重要です。
このように、様々な角度から幅広いネットワークの場を提供することで、皆さんの今後のキャリア・ビジョンの実現を後押ししていきます。そして皆さんの夢を一緒にかなえたいと思っています。頑張りましょう。

 

ベンチャー・ファイナンス

ゼミ生によるコラム