この記事についてはたくさんコメントすべきことがあるので、逆にCOMEMOするのを躊躇してたんですが、さわりだけでも触れておこうかと思います。
箇条書きで。
- まず、「運用」という言葉は使わないほうがいいかと。国内のCVCのほとんどは戦略的リターン狙いで、財務的なリターンを第一義としているCVCは少数派です。そういった彼らに「運用の状況」を聞くのは、筋違いかと。
- 海外でも、CVC投資していたスタートアップをその後買収できるという例はそれほどないです。なぜなら、スタートアップがうまく行けば行くほど、企業価値は上がりますし、買いたいという大企業も多くなり、CVC投資してたっていうだけで買収できるほど簡単な話ではないです。
- CVCの投資を価値というのは、少し投資してみて、そのフィールドで自社が本当に戦えるのか大企業が確認できるというところもあります。投資額をプレミアムと考えた「リアルオプション」的な面も見逃せないかと。ですので、うまくいかない投資にも意味が出てきます。
- この調査は、CVCの実務担当者(責任者)に聞いているようですが、上記3)のようなCVC投資のベネフィットや、全体の事業戦略からみてのCVC投資の価値というものは、企業トップ(少なくとも取締役レベル)の方々しか本当は認識していないかと思います。
以上の観点からのトップ向けのアンケートをやってみたいところですねー。
(了)